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5月17日 PM12:30 J・Tより

想い人の誕生日――自称(当サイトのみ)尽くす男は当然黙ってませんっ!



予定より早く着いてしまった。
待ち合わせ場所の校門前に待ち人の姿はまだない。
見かけによらず食い意地の張った奴だから、昼休みに待ち合わせだなんて嫌がりそうだ。


――そんなこともないか。


確かに食い意地も張っているが、それ以上に「お人よし」だから。
嫌な顔せずいつもの「のほほん」とした笑顔でやってくるに違いない。
そんなあいつだから―・・・


「好きになんだ」


今日この気持ちを伝えることはしない。
どんな返事が返ってきたとしても、素直に喜べない気がするから。
衝動的に買ったこのプレゼントだって気兼ねなく貰ってほしいから。(告白なんてしたらプレゼント貰ってくれなさそうだし)


そう、理由なんて単純だ、ただ―・・・。


「――準さんっ!!」
「廉」
「ご、ごめんなさ・・・おれ、おくれ・・・」
「ピッタリだから気にすんな。でも、ま時間ねーから・・・これ、廉にあげる」
「これ・・・もしかし、て」
「誕生日プレゼント。16歳になった廉に、俺からのお祝い」
「あああ、ありがとうございますっ!!わっ、なんだろ」
「―それは家に帰ってから、一人になってから開けろよ。いいもんだぜ」
「はい、じゃ開けたらメールしますね」
「あー、でも返品は無しな」
「・・・しませんよ?」
「――・・・夜でもその返事が貰えることを祈ってるよ」
「え、えっ・・・準さん、これそんな怖いものなん・・・」
「やべ、そろそろ学校に戻らねーと。じゃ、廉また夜な」
「ちょ、ちょっと待って、準さん!」
「苦情は夜、ちゃーーんと聞いてやるから」


イイ子で待ってな。


軽くウィンクすると準太は背中を向け颯爽と走り出す。
その顔は悪戯が成功した子供のようで、彼を知るものなら最上級に機嫌が良い証拠。
三橋へのプレゼントは――真っ白なウサギのぬいぐるみ。
部活帰りに通りかかったウィンドウに飾ってあった抱きかかえられるタイプのぬいぐみ。
ふわふわとした触り心地が「誰か」のようと思い浮かべたその場でプレゼント用に購入してしまった。
理由は。


「絶対、可愛いでしょ」


相乗効果だ。
可愛い子が可愛いものを抱きかかえる。
幼児が幼児とじゃれつく様なものだ、ああ写メで撮って壁紙にしたい。
いや、携帯だと誰かに見られる可能性が・・・デジカメか、新しく画素のいいもの買いに行くか?

好きな子にはとことん尽くす男・高瀬準太が一人の世界にどっぷりハマってる同時刻に。



「・・・危険物、じゃないよね・・・」



校門前で三橋が一人、深刻そうな顔で立ち尽くしていることを高瀬は当然だが知らなかった。
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